これまで野球選手の実力を表す数値として、打者であれば打率、本塁打、打点が、投手であれば勝敗、防御率、奪三振数等が主な指標とされてきました。
 しかし、メジャーリーグのアメリカン・リーグ西地区に所属するオークランド・アスレチックスが2002年から取り入れた、統計学を駆使した選手の評価法である『セイバーメトリクス』、いわゆる”マネーボール理論”によってその指標の有効性が大きく見直されるようになりました。
 今回は新時代の選手評価法『セイバーメトリクス』の中でも打者の評価に直結する数値を3つ紹介します。

1.出塁率

 出塁率とは読んで字のごとく、どれくらいの確率で塁に出れるか?という指標です。
安打による出塁はもちろんのこと、四死球もカウントされます。出塁率自体は昔からある指標ですが、その価値は大きく変わりました。
 それまで野球界では”打者はいかに素晴らしいバッティングをするか”に重きが置かれていましたが、実際に野球という競技を考えた場合、27回のアウトを取る(または取られる)までにいかに相手よりも多くの点数を獲得するか。という競技が野球と言えます。その意味で、出塁率とは裏を返せばアウトにならない確率とも言うことができます。理論上はアウトにならなければ永久に攻撃を続けられるのです。

2.長打率

 こちらも読んで字のごとく、どれだけ長打を打てるかの指標になります。
(厳密にいうと、計算上は長打を打つ確率ではなく、どれだけ塁打を稼げるか、という指標となります。)
 出塁率同様、指標自体は昔から存在しますが、セイバーメトリクスが本格的に導入されて以降に重要度が増した指標の一つです。
 その理由として、単打は守備側の守備力や守備位置、打球方向によって偶然性がかなり絡むのに対し、長打というのは打球をある程度の強さで相手守備のいない場所に飛ばさないといけないという性質上、前述の偶然性の関与がかなり少なくなり、より打者自身の能力として計算することができます。また、長打はそれ自体が得点へ直結するプレーにななるので、より多くの得点をとる、という野球の本質に直結しているとも言えるのです。

3.OPS

デビッド・オティーズ(ボストン・レッドソックス)Sep 12, 2015(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

デビッド・オティーズ(ボストン・レッドソックス)Sep 12, 2015(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

 現在メジャーリーグの打者の評価指標として最も重要視されるのがこのOPS(on-base plus slugging)です。
 この数値は、出塁率+長打率で表されます。前述の出塁率と長打率こそが得点に直結するプレーであり、その数値が高いほど、得点に直接絡むことができると言えます。
 一般的には、.700が標準と言われ、リーグトップクラスになると.900以上の数値を記録します。
 ちなみに2016年のMLBア・リーグでいうと、ボストン・レッドソックスの主砲D・オティーズがリーグトップの1.021を記録した一方、47本で本塁打王を獲得したボルティモア・オリオールズのM・トランボは、オティーズよりも9本多く本塁打を打っているにも関わらず、出塁率の低さによって.850に留まっています。

まとめ

 以上3つがセイバーメトリクスによる打者の代表的な評価指標となります。
 いずれも、ぱっと見の派手さではなく、本当に価値のあるプレーは何なのか?という部分を突き詰めた結果、再評価され(出塁率、長打率)、新たに導入された指標(OPS)です。
 これをもとに野球を見てみると、これまでとは違った見方ができるかもしれませんね。

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