■高松琴平電鉄、通称「ことでん」とは?

四国の香川県、高松市とその周辺を主な営業エリアとする高松琴平電鉄。
日常の通勤・通学の足となると共に、香川県の名所「こんぴらさん」でお馴染みの金刀比羅宮のある琴平や、四国八十八か所札所の長尾寺や八栗寺へのアクセスなども担う地方私鉄の1つです。

「ことでん」の愛称でも知られる高松琴平電鉄ですが、その魅力の1つとして関東をはじめ、かつて大都市で活躍した車両が第2の人生を歩む場所であるというのはご存知でしょうか?

■私鉄中古車の宝庫でもある「ことでん」

「ことでん」で主に使われている車両の多くは私鉄や地下鉄の中古車です。
大きな車両が入れる琴平線・長尾線では京浜急行電鉄からの中古電車メインに京王電鉄や名古屋市営地下鉄のものを、小型車両のみが入れる志度線では名古屋市営地下鉄東山線・名城線で活躍した車両が第2の人生を過ごしています。
ここでは「ことでん」で活躍する車両を、その経歴から見ていきたいと思います。

○1080形・1300形(もと京急旧1000形)

1080形・1300形はともに関東の京浜急行電鉄旧1000形を改造した車両です。1080形は琴平線で、1300形は長尾線で活躍しています。
両者とも元々は同じ京急旧1000形ながら、1080形は琴平線の他の車両と連結出来るよう改造されたのに対し、1300形は長尾線での連結運行が無くなったこともあり、改造費を節約するためにも連結対応改造は行われなかったことから形式が分けられています。
見分け方として、車体下部が黄色(琴平線のラインカラー)のものは1080形、緑色(長尾線のラインカラー)が1300形と見分けることが出来ます。

○1200形(もと京急700形)

1200形は先述した1080形・1300形と同じく、京浜急行電鉄で活躍した700形を改造したうえで導入した車両です。「ことでん」で唯一、片側に4つのドアがあることから通勤時の輸送に活躍しています。
長尾線・琴平線の両方で活躍していますが、黄色の車両が琴平線、緑色の車両が長尾線と、運行路線によって車体の色が異なっています。

○1100形(もと京王電鉄5000系)

1100形はかつて京王電鉄で5000系として活躍していた車両です。この京王5000系はことでんのみならず、富士急行や一畑電気鉄道など多くの地方私鉄で導入されている車両で、四国ではことでんの他に愛媛県の伊予鉄道でも活躍しています。
ことでんでは4編成が導入され、導入に際し他車との連結対応改造が行われました。
現在は琴平線のみで使用され、もと京急の車両が多く活躍することでんにおいては少数派の車両となっています。

○600形・700形(もと名古屋市交通局250形・300形・700形・1200形・1600形・1700形・1800形・1900形)

600形・700形は、元々は名古屋市営地下鉄東山線・名城線で活躍していた車両を改造して導入したものです。名古屋市営地下鉄時代は細かく形式が分けられていましたが、ことでん入線に際しては、車両前面の貫通扉が中央に無い中間車から改造されたものを600形、貫通扉が中央にあるものを700形と分かりやすく整理されました。

元々は小型車両のみしか運行できなかった志度線・長尾線がメインの運行区間でしたが、長尾線が大型車対応になったことで、現在は志度線が主な仕事場となっており、琴平線・長尾線では主にラッシュ時に使用されています。

しかし、ことでんでは唯一全線で見られる系列でもあり、過去には長尾線から志度線に移籍した車両もあるなど、ユーティリティプレイヤーであると言っても良いかもしれません。なお、ラインカラーが制定されたことでんにおいては、黄色(琴平線)・緑色(長尾線)・赤色(志度線)の全色を纏う唯一の車両でもあります。

○1070形(もと京急600形)

1070形は京浜急行で活躍していた600形電車を改造の上、導入した電車です。現在、京急では全く別形式ながら、同じ「600形」を名乗る車両が存在していることから、「先代600形」や「600形(2代目)」などとも称されることがあります。京急時代は、京急初の高性能電車として、看板であった「快速特急(快特)」専用車両としても活躍していました。

ことでん入線に際しては、車両前面の貫通化によりデザインは変わってしまったものの、側面は片側2扉の状態を保っており、往年の京急時代の活躍をしのぶことが出来ます。

現在では、保存車両を除いてことでん最古参系列となっており、琴平線でラッシュ時に使用される機会が殆どとなっています。

■ことでん最大の目玉、異会社間連結運転

このように、ことでんは私鉄や地下鉄車両が引退後、第2の人生を歩む場所としても魅力的ですが、最大の魅力は琴平線で見られる、異なる会社で活躍していた車両同士が連結運転する「異会社間連結運転」でしょう。
朝夕のラッシュ時限定ながら、写真のような京急と京王という、全く別の会社で活躍していた電車が連結して走る姿を見ることが出来ます。

■香川県を観光する際には「ことでん」にも注目

「ことでん」には毎日運行される車両の他、イベント用に動態保存されているレトロ電車も存在しています。
イベント時に走行するレトロ電車の全ては「近代化産業遺産」に登録されている点も注目です。

香川県の名物といえば、「讃岐うどん」や「金刀比羅宮」などが定番ですが、今回はそれらを回る際に便利な「ことでん」こと、高松琴平電鉄にスポットを当ててみました。

大都市圏での第一線での活躍を終えた電車が第2の人生を歩んでいる場所、「ことでん」。香川県の観光の際には、この「ことでん」にもぜひ注目してみて下さい。

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